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第1章 5話 プロキオン
冬休み開け、マイオニーは少しは元気になったみたいだった。
「待って、ロキ!」
「?…マイオニー!大丈夫ですか?」
「えぇ、平気。心配ばかりかけてごめんなさい」
彼女と話をするのは久しぶりだ。
イオは彼女に、俺はハリーに付き添うと決めていたから…
「イオに…酷く叱られたの。いつもの私じゃないとハリーも余計に話づらくなるって」
「イオらしい…久しぶりですね」
「ロキはずっとハリーの側だったもの」
ハリーは相変わらずだったけど、マイオニーは少し乗り越えてくれたみたいで安心した。
「それもですけど、貴女に笑顔が戻ったことですよ」
「えっ…あ…そ、そうかしら?」
恥ずかしそうに俯く彼女としばらく笑いあった。
「今から勉強ですか?」
「えぇ、マリーに薬草学を教える約束なの」
ホッとした。
でもまだ終わりじゃない。
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