第一章

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  「ほら、彰梧っ! パス!」 呆然としてしまっていた俺に、響く悠斗の声。 はっとして彼を見ると、ボールが飛んできた。いつの間にか悠斗がボールを奪っていたようだ。 俺はなんとかボールを受け取ると、勝利のためドリブルしながら走りだした。 「ご苦労さま」 「お前もな」 試合は負けた。聞いた話によると、敵チームの内3人がバスケ部らしい。ちなみに俺らのチームは帰宅部が2人に文化系クラブが1人。 大敗してないのが奇跡のように思われる。
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