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「なぁ嬢ちゃん。
早く食わねぇと俺がせっかく作ったラーメンが伸びちまうぜ」
語調こそ優しいがオッチャンのこめかみには青筋が浮き出ていた。
しかし少女はラーメンを眺めるばかりで何もしない。
面倒ごとに関わりたくない徹は、水を飲んで知らんぷりを決め込もうとしていた。
だが、そうもいかないようだ。
オッチャンは少女を睨み続けている。
徹のラーメンが出来る気配はない。
どうやらこの少女がラーメンを食べるのを確認するまで、オッチャンは徹のラーメンを作ってくれなさそうだ。
面倒くせぇな、とため息をついて徹は少女に話し掛けた。
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