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傷は治っている。
では何故痛いのか?
理由を説明すると、肉体の早過ぎる回復に脳の処理が追い付いていないのである。
傷が治っても徹の脳は、傷をおったと錯覚し続けている。
なので徹は今、無傷なのに痛いという可哀相な状態であった。
徹は出来れば倒れてしまいたかった。
凄く痛いのである。
しかし倒れてしまうと、あのガラの悪い方々が何をしてくるかわからない。
なので徹はただいま絶賛“やるならかかって来いよ”アピールをしていた。
徹の見立てではこの尾上という男があの不良グループの中で一番強いはず。
なのでそいつを倒した徹が余裕をみせれば他の連中は逃げてくれるはずだ。
そうでないと困る。
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