不審者と保護者

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だが次の瞬間、その大男は信じられない行動を行った。 大男は周りの不良達を殴り飛ばし始めたのである。 大男の豪腕がうなる。 豪腕がうなる度に、大男の体に返り血が飛び付く。 不良達は突如現れた敵を前にして、混乱と恐怖を覚えた。 辺りに悲鳴と破砕音、それに肉の潰れる嫌な音が溢れる。 何だあれ? 徹は状況を理解出来なかった。 大男は不良達の仲間ではないようだ。 当然、徹の知り合いでもない。 ではこの不良グループの敵なのか? ならこれは徹にとってラッキーなこと。 この混乱に乗じてシロを連れて逃げるだけ。 そのはずだが、徹には嫌な予感しかしなかった。
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