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変身を終え、獣人となった尾上は徹を睨みながら静かに言った。
『お前との勝負は、一旦お預けだ』
それを聞いた徹はため息をついて何か言っていたが、尾上はそれを聞かず大男へと駆け出す。
あっという間に距離を詰め、大男へと飛び掛かる。
爪による鋭い斬撃。
しかしそれは大男が両腕をクロスさせて防ぐ。
見かけによらない素早い反応だった。
『お前は、誰だ』
大男はデカかった。
獣人形態の尾上の身長は2mを越える。
だが大男はその尾上が見上げるほどデカかった。
『何故、こいつらをやった』
その質問に対して大男は何も答えない。
ただ口を吊り上げて笑っていた。
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