不審者と保護者

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尾上を見送った徹は、一人取り残された気分だった。 よくわからないが今のうちに逃げよう。 そう思い徹は、シロを探すべく辺りを見渡す。 シロはすぐに見つかった。 否 「うぉわっ!」 驚いたことに、シロは徹の目の前に来ていた。 「あ~、びっくりしたぞおい。 とりあえず逃げ!?」 徹はさらに驚いた。 シロが抱き着いてきたのである。 「……あ~と、お嬢さん。 いきなりどうしたのでしょうか?」 「………………」 いつも通りシロは何も言わない。 徹は困った。 これははたから見たら 『路上で少女を抱きしめる高校生』にしか見えないのではないか?と今の状況を忘れて本気でそんなことを心配した。
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