70人が本棚に入れています
本棚に追加
/120ページ
尾上を見送った徹は、一人取り残された気分だった。
よくわからないが今のうちに逃げよう。
そう思い徹は、シロを探すべく辺りを見渡す。
シロはすぐに見つかった。
否
「うぉわっ!」
驚いたことに、シロは徹の目の前に来ていた。
「あ~、びっくりしたぞおい。
とりあえず逃げ!?」
徹はさらに驚いた。
シロが抱き着いてきたのである。
「……あ~と、お嬢さん。
いきなりどうしたのでしょうか?」
「………………」
いつも通りシロは何も言わない。
徹は困った。
これははたから見たら
『路上で少女を抱きしめる高校生』にしか見えないのではないか?と今の状況を忘れて本気でそんなことを心配した。
最初のコメントを投稿しよう!