女とルール

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「じゃあ俺帰るわ。またな桜」 「待て」 桜の一言で、徹の顔からブワッと汗が噴き出る。 「な、にか用かい桜ちゃん?」 「ちゃんを付けるなと言っているだろう。 それと貴様は反省文30枚だ」 喧嘩や事件を起こした生徒が生徒会に捕まった場合、その場で罰を言い渡される。 その事件の程度にもよるが、喧嘩をして反省文30枚は中々に厳しい。 「待ってくれよ桜 俺は喧嘩を吹っ掛けられた被害者だぜ」 「怪我一つないくせに何をいう」 「幼なじみのよしみで見逃してあげる。とかはないのかい?」 「寝言は寝てからにしろ」 面倒くさいなぁ、と徹はため息つきボソッと独り言。 「ケチ、そのおっぱいくらい心も大きければいいのに」 「ーーーーーーーーッ!?」 どうやら桜には聞こえていたようだ。 しまった。と思ったがもう遅い。 「伏見……貴様という男はぁっ!!」 徹は逃げ出した。 逃げなければ潰されてしまうから。
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