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ゴボウ(田村)がこんな時にいないから、俺は一人でこの恐怖に立ち向かわなければならない……
「くっそ、あのポッキーめぇ」
あいつだけ逃げたような感じ、俺は置いてかれたような感じ。
「田村…あほ田村…」
寂しいやん、悲しいやん。俺は、今一人。
これからもきっと。
一人で逃げて捕まるんやろな…
「川島さんっ」
呼ばれた方を見るとグループの三人がいた。
「僕達三人じゃないですか?二手に別れて行動しませんか?」
いつもよりずっと確りした声でつるのくんが問いかけてきた。
「あ…?え?」
「三人だと危ないじゃないですか、二人の方が逃げやすいですし。この二人頼りないんで、ノクと俺がいくんでこいつお願いしていいですか?」
怯え気味の上地くんが出てきて。
「お願いします」
といった。
「もちろん」
少しあったかくなった。
もうやけくそや。
これクリアして…田村に冠番組お土産に帰ったる。
そうして暗くてギシギシなる廊下を歩き始めた。
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