第三章

5/5
612人が本棚に入れています
本棚に追加
/85ページ
「ライト、食料、水、マッチ、地図、ロープに…なんだこの袋」            マジ 「…………あいつ等…本気や」 中にはそういう道具。 「ローションに手錠に、その他もろもろ─……なんこれ?」 ペットボトルにはドロッとした液体。不気味な薄いピンク色。 「『使っちゃいかんで~』っていう雰囲気は伝わってくるな」 こんな状況でもこいつは俺が大好きな笑顔を振り撒く。 「福ちゃん…?大丈夫か?」 「あ…あぁ。大丈夫っ」 目眩がする。 明日捕まったら ヤられる。 しらない男に、 嫌だ、怖い、逃げたい。 ギュッ 「相方をヤられてたまるか…」 「徳井…」 俺が震えているのをわかったのか、強く抱き締められる、 大きくて暖かい。 「大丈夫…俺が守るて」 「ッ──…ごめん徳ッ…ごめんな…俺ッ…俺…」 ほら、また心配かけてる。 駄目だ。 このままじゃ……  本当に徳井に迷惑がかかる。  
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!