612人が本棚に入れています
本棚に追加
/85ページ
「ライト、食料、水、マッチ、地図、ロープに…なんだこの袋」
マジ
「…………あいつ等…本気や」
中にはそういう道具。
「ローションに手錠に、その他もろもろ─……なんこれ?」
ペットボトルにはドロッとした液体。不気味な薄いピンク色。
「『使っちゃいかんで~』っていう雰囲気は伝わってくるな」
こんな状況でもこいつは俺が大好きな笑顔を振り撒く。
「福ちゃん…?大丈夫か?」
「あ…あぁ。大丈夫っ」
目眩がする。
明日捕まったら
ヤられる。
しらない男に、
嫌だ、怖い、逃げたい。
ギュッ
「相方をヤられてたまるか…」
「徳井…」
俺が震えているのをわかったのか、強く抱き締められる、
大きくて暖かい。
「大丈夫…俺が守るて」
「ッ──…ごめん徳ッ…ごめんな…俺ッ…俺…」
ほら、また心配かけてる。
駄目だ。
このままじゃ……
本当に徳井に迷惑がかかる。
最初のコメントを投稿しよう!