第一章

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目が覚めるとバスの中ではなく 「……学校…?」 まだ意識がハッキリしない中で聞き取った声は山本くんだった。 「あ、藤森くん…」 「山本くん…ここなに…」 呆然と周りを見回す。 どこをどうみても学校だったが、詳しく表現するなら旧校舎。 木で作られており、立ち上がろうとした時床が軋む音がする。 気付くと手首に白いブレスレットのような機械が付いていた。 「僕もさっぱり…」 「ちょ、話してる場合じゃないっ!!みなさん起きて下さい!」 大声で叫べば、数名がチラホラと目を覚まし、俺と山本くんが言ったような事を各自好き勝手に発する。 福田さんを除いて 「おいっ!徳井!起きろや!!」 「あ゛ぁ~…もうちょい~」 薄目を開けたがすぐまた夢の世界にいこうとした。 「っ寝惚けんな!!状況みろや!」 ツッコミよりきつくどついている。 徳井さんの悲痛な声が聞こえた時、ドアの開く音がした。 学校特有のガラガラッというアレだ。 「なっなにっ!?」 眠気眼だった上地くんが叫んだ。 運転手と同じマスクを被り、軍服を来た男だと思われる奴らが三人入ってきた。 一人はパソコンを持ち二人は小さいスピーカーのようなものをもっていた。 「起きてない方を起こして下さい」 多分一番右のやつが喋ったのだろう。機械音に紛れていたので分かりにくかったが。 全員がゆっくりと起き出すと、徳井さんが噛み付く勢いで叫んだ。 「なんなんや!おまえらっ」 「叫べばその手首がぶっ飛びますから、静かにして下さい」 ゴソゴソとしていた空気が一瞬で凍った。   
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