第二章

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俺が目を覚ました時には 山本君が呆然としていて、藤森が必死に叫んでいた。 俺も一瞬なにがなんだか分からなかったがとりあえず一大事ということだけわかり、 隣に寝てる相方を起こした。 「おい!徳井!おきろ!」 寝ぼけているために事の重要さがわかっていない声をだす。 本気で頭をどつけば、 「いったぁぁぁ!!」 と叫んだ。 それと同時にドアが開いた。 軍服の男3人が入ってくる。 「ふぇ?なん?劇団?」 「あほか、よく見て見いて・・・」 いつもより低いトーンで話し出す。 「・・・なん・・ここ・・・収録場?」 「だからしっかりせぇて!スタッフさんおらんのに収録できるわけないやろ!」 「あ・・・あーッッ!!!そうや!俺と藤もん、運転手に睡眠ガスで・・・んで、ここで・・・あれ?なんでやぁ!?つか・・・あのマスクッ」 混乱しているようだ。 次々と起きていく。 「起きてない方を起こしてください」 厚いマスクの下から機械音が聞こえたため、その不気味さをよりいっそう強めた。 「なんなんや!お前ら!」 マスクの男は人差し指で手首についていた機械をさして、 「叫べばその手首が吹っ飛びますから、静かにしてください」 「!?」 徳井はまだ批判するつもりだったのか口をあけかけたが俺が静止した。 「なんで黙ってるんや!?なにされるか分からないんやで!?」 「叫んだらお前の右手がふっとぶんや・・・一応おとなしくしとけ」  
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