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あの頃、私は幼すぎて君の事が理解出来なかったんだ―……
「…え?」
ある日、学校から帰ったあたしを待っていたのは
…暗い顔をした母さんだった
今でもよく覚えてる。
その日はめったに降らない雪が降っていた
幼稚園の頃より、多少明るくなったあたしは、友達と雪合戦をしながら帰ってきた
――ユキに会えなくなって、半年以上が過ぎていた
そんな日の、突然の母さんからの報告
「―――ユキが死んだ……?」
……ユキが?
―――死んだ?
「…死んだって、何?」
“死”というものを理解していなかったあたしは
不思議そうな表情で、母さんにそう質問していたらしい。
そんなあたしに、母さんはこう告げた
「ユキくんは……
もう居ないの」
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