1話

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              世界ってこんなに簡単な仕組みなんだって知ってるのに…     なんで俺は自分の人生一つ上手くやってけないんだ?       楽な人生の筈なのに。   俺が望んだ人生なのに。         俺は産まれてこなけりゃ、生きてる意味なんかに迷う事なんてなかったと思うよ。               妹「ありがとう…」     この言葉に俺は、そんな事を考えていたんだ。     俺「良いからもう帰れ。」     自分に、そして何かに苛立ちながら俺は妹に言った。           クソ…       「いやー、今日は良かったわぁー」     店から出てきた清々しい顔付きの友達が俺に言う。       俺「……」   友達「お前はどうだった?俺は今日の子、可愛いくてさ!ユキって子(笑)」       俺は何がしたかったんだろぅ…     気付いたら俺は、友達の胸ぐらを掴んでた。   俺「そいつは俺の彼女だよ!」     クソッ 俺は馬鹿だ。 大馬鹿だ!   何が“俺の彼女だ”だ! 自分でも知ってるだろ! 嫌なら最初から風俗で働かせるなよ!   そんな事は最初から分かっていただろ!   何で俺は今、友達の胸ぐら掴んでる? 何で怒ってるんだ!?   クソッ!
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