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俺の幼い時の記憶。
(うわーん。)
泣きじゃくる妹。
親父もいた。
物凄く怒鳴ってるような顔だ。
耳なりの様な…
何か、耳の横で滝が流れてる様な雑音。
何も聞こえないんだ。
ただ、妹の泣きじゃくる声だけが聞こえてた。
妹の横には赤い塊。
金田家で唯一、買ってた犬だった。
白いフワフワの毛。
妹が一番可愛いがってたんだ。
赤く染まっている。
(ハハハ)
?
誰かの笑い声。
誰だ?
妹「助けて…」
………はっ
妹の声で我にかえる。
俺「ど、どうしたんだ?」
何で妹にこんなに謙虚なんだよ!
なんて思ったが、今は事情を聞くのが優先だろう。
妹「私、付き合ってた彼氏に騙されて…」
俺「で、どうしたんだ?」
妹「彼氏が作った借金の保証人になって…」
俺「逃げられたのか!?」
………うん。
無言でうなずく。
闇金からの取り立てに脅えるあまり、風俗に走ってしまったらしい。
こんな事…
親父だけで充分だ!
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