戒の存在

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「ハロー。ビックリしたでしょ」 「………」 護は見るからに嫌そうに、眉の両端を下げてハの字にしている。 「ちょ…そんなに嫌そうな顔しないでよ」 「……あのさ、いろいろ聞きたいことはあるけども……まず、何でうちの学校に来たんだよ」 「いろいろな意味で都合がいいからよ」 「はぁ?」 「ところで横の紙袋なんだけど……」 「あぁこれか? 俺も気になってたんだよなー 俺へのお土産か?」 護は紙袋に手をかけて、そっと中を覗いてみた。するとそこには…… 「よぉ…」 クロが不機嫌そうに右手(右前足)を護に向け、上げていた。 護はとりあえず無言で紙袋の口を閉じることにした。 (そうだよな…俺の見間違いだよな) 何事もなかったかのように前を向いてキッチリと座る護……
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