戒の存在

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「いきなりだなオイ」 今の護に先ほどまでの恐怖心はない。 何か雰囲気が俊也のバカやろうにそっくりなのだ。 「金剛様!そのような言い方では誰も納得致しませんよ」 「それもそうじゃな……なら力ずくで!」 「いや、そうではなく理由をきちんと説明した上での交渉を」 「うーむ…」 その時、勢いよく半開きのドアを蹴り開けて雨宮が入ってきた。 「あ、いたいた!」 「雨宮さん!マナーが悪いです!」 「えっ何?知り合い?俺だけ仲間ハズレ?」 一人落ち込む護をしり目に、さっさと用件を伝える雨宮… 伝令係なら出世出来ただろうな… 「緊急指令よ!魂喰いが現れた!場所は学校の裏山」 二人と一匹は一斉に駆け出した。 完全に遅れをとった護は一瞬迷ったが後を追いかけた。 「ところで雨宮よぉ、コイツを配下にしたいんじゃが」 「何、まだそんなことしてんの? いい加減にあきらめなさいよ。 しつこいと嫌われるわよ」 「そうじゃ!!今回の指令で敵を先に倒した方の言うことを一生聞くって事でどうじゃ!?」 「いや、だか…「面白そうじゃねえか」」 二人の会話にやっとこさ追いついてきた護が割り込んできた。 「決定じゃ!」 「ところで、あのヤマアラシは?」 「ヤマアラシ?あぁピーちゃんのこと?ピーちゃんなら潜入のプロよ。たぶんどっかにいるわよ」 (どっかって…) 裏山へは残り数百メートルだ…
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