#001

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#001

「そうそう、そんな感じ」 「一体何なんだろうな、あれ。  えっと、誰だっけ…」 「二年三組の小野山だろ?」 「ああ、うん。  でさ、なんか廊下歩いてたら女子が―」 そうやって、 何もかもが変わっていった。 俺の事を知らない人だって、 いつの間にか名前を知っている。 そりゃそうだろう、 あんな退屈な学校で人が一人倒れたんだ。 皆からしてみれば、大きな事件だ。 テレビの中でしか、 見たこと無い光景だったんだろう。 あれほど退屈な毎日は、 こんな簡単な事で壊れていった。
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