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そこで幼い俺が講じた手段は……なんて事はない、ただの逃避だった。
つまり先に言ったような運命論を受け入れ、全ての感情を神への怨みにしたんだ。
当時のまだ言葉足らずだった俺は、率直な言葉で神に対する怒りをぶつけた。
「神なんて死んでしまえ」
その奇怪な発言から、俺は当時のコミュニティで一目置かれる、もとい引かれる存在になった。
そして俺は、今も神を憎んでいる。
(ああ、またこういう展開か)
新しい生活、今までの憂鬱な毎日を清算し、薔薇色の日々を送れると感じていた日。
俺は、襲われていた。
冗談とか比喩とか、勿論、そういった生易しいものじゃない。
俺の目の前にいるテンプレどおりの不良、約数十名を見ていただければ分かるだろう。
剃り込みにスキンヘッド、ドレッド頭にド金髪。
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