『その名はガンダム』

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ゴウは今まで住み慣れた基地の荒れ果て姿を、ボーっと見ていた。 基地の生存者はレアルアースのクルーとリバーブック隊だけだった。 5人はガンダムから降りて、基地の状況を見てあるいた。 ゴウは崩れ落ちた。 「さっきまであんな元気だった人たちが、こんな姿に…」 そこにはボロボロになった雑巾のように無残な死体が転がっていた…。 「そんな…。そんな…。起きてよ!みんな起きてよー!!」 と、同じ訓練生の死体の上でゴウは泣き叫んだ。 その後ろでバランとラルフも泣いていた。 キースはゴウの片に手を置いて、 「いいか…。これが現実だ。戦争なんだよ!」 ゴウはキースの手を「パシッ」とはらって、胸元を両手で掴んだ! 「現実!?よくそんな簡単に言えるな!」 と、ゴウは怒った。 (ドガッ!) キースはゴウのほぼを殴った。 「簡単に言ったわけじゃねー!これが目をそらせる現実ならよっぽどそっちの方がましだバカヤロー!!」 キースも心で泣いていた。 「いいか!キースの言う通りだ…。これは訓練なんかじゃない…。戦争なんだ!つまり戦争とはこう言う事だ!認めたくない気持ちはわかるがこれが…現実なんだ…。」 とジェイが言った。 「終わらせる…終わらせてやる…こんな戦争…俺が終わらせやる…このガンダムで!!」 キースはゴウの手を差し出して、立ち上がらせた。 「俺が…じゃなくて俺たちが…だろ。」 「世界を変える力…」ニコラフが必死で守ろうとしていた理由がわかったジェイだった。 5人は輪になった、その中心で手の平を重ね戦争終焉に向けて決意を新にした。 ピィ… 「レアルアース…。聞こえるか? こちらジェイリバーブック!これより帰還する。」 ブリッヂは再び歓喜の声に包まれた。
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