十六年後…

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人より少しばかり遅く大学に進学した俺。 大学ではバイトとサークル活動に明け暮れた。授業の単位はほとんどギリギリ。あまり模範的な学生とは言えなかったと思う。 大学三年の冬。 高校教師になるために勉強を本格的に始める。 大学を卒業した俺は、念願の教師になり地元の高校で働くことになった。 大学進学を目指していた19才の夏。俺は、大事な君の最後を見届けられなかった。 物心つく前から一緒にいて、歳も一つしか違わない。 結構、辛かったなぁ。 あれから十六年目の春。 学校は休みで、少しだけ時間があったから、桜を見に行くために公園へと足を向けた。
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