selfish

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あれから一ヵ月が経ち、 私は毎日バイトの日々を送る。 「何やっとや、ほんまに」 「‥すみません」 最初は毎日失敗して 社員の人に叱られて‥ 前のバイトは、こんな事 とか耐えれなかったのに 私はこの店を絶対辞めないと 責任の持てる人間になってた。 気付いたら、私に 話しかけてくれる人もいて 職場が楽しいと思えたのは そこが初めてだった。 バイトが終わったある日。 ふと、携帯電話をみる。 鳴らない携帯。 諒佑はあまり連絡を くれないし私も する気にならない。 でもこないとやっぱり ちょっと不安だ。 電話をかけても出ない。 明日は会う約束を してるのに‥ 時間がわからない。 まあ、いっか。 家に帰ると、高校の 友達から連絡が入った。 アドとか消したから 電話でたまにその子 からは電話がかかる。 その子の名前は由美。 「もしもし」 「幸恵、アド変えたでしょ」 「あれ、送ってなかった?」 「きてないよ~」 送ってないから当たり前だ。 「んで‥何か用事?」 「うん、仕事しない?」 「また?‥今度は何?」 「例のキャバだよ」 昔から由美はキャバで たまに働いてたらしい。 私ともいつか行こうと 言ってたけど‥ 正直話の上手くない 童顔の私には少し 無理な気がしてしまって なかなか気が進まなかった。 でも金が欲しかった。 私は初めてキャバで 働く事になった。 キャバを含めバイトで 毎日働く私は、その代わりに 今までにない収入を手にした。 好きなモノを買って遊んだ。 学校辞めて働くのも 全然悪くないと思った。 そんな甘ったれた生活だった。 .
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