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「あんた…姫に傷がついてもいいって言うのか!?」
「ふん。別に構わないわ。麗奈が傷ついたって私は全然困らないわ。」
女は口の端をちょっと上げて笑った。嫌らしい笑い。
俺はなんかムカついて、近くにあった花瓶を女に向かって投げつけた。咄嗟に近くにいた護衛の一人が女の前に立ち、庇った。
「…なんてことなの!?私に向かって物を投げつけるなんて!!」
「うっせぇ!黙れ!!」
俺が怒鳴ると女はヒッと小さく声を上げて、顔を強張らせる。怒鳴られたことなんてないんだろうな。
「王妃様!危険です!ここから出ていてください!!」
護衛達が女に気を取られている隙に、俺は姫を連れて窓の外に出た。
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