誘拐!?

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俺が黙っていると、また姫が床に座ろうとするので、俺は渋々口を開く。 「あのですね…姫様は無防備すぎます。」 俺が言うと姫はまたキョトンとして首を傾げた。 「俺も、一応男なんですよ?もし、俺が変なこと考えてたらどうするんです?隣になんか座ったら何されるかわかりませんよ?」 俺が言うと、姫はポカンとしてからニッコリ笑ってノートに何か書き始めた。 『何かするつもりなんですか?』 「そんなつもりはありません!!」 俺が慌てて言うと、姫はまた笑う。 『だったらそんな固い床に座らないで隣に座ってください。それに何かするつもりならとっくにしてますよね?あなたはそんなことしない人だって信じてます。』 城から連れてきておいてなんだけど…それが無防備だって言ってるのに…。 でも、俺が隣に座らないと、いつまでたっても話が先に進まなそうだから、渋々隣に座った。 …落ち着かないことこの上無い。俺は気付かれないように小さくため息をついた。 俺がこんなことを考えてるなんて知らずに、姫は満足そうに笑う。
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