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窓の外では犬が吠え続けている。
誰かが入ってくる前に近くにあったドアの方に女の子を引きずるようにして連れていって入った。
入ったそこは浴室だった。
(これは…ラッキーだ。)
俺は浴室の鍵を閉めてシャワーの蛇口を捻った。
勢いよくシャワーがながれだす。それと同時に人が入ってきた気配がする。バタバタと足音が聞こえる。
隠れたのはいいけど、こっからどうしたらいいのか…。
「姫はどこだ!?」
外からそんな声がした。
(えっ…姫!?)
ぎょっとして女の子を見下ろす。
確かに、いい服を着てる気がする。
(これは…アンラッキー)
よりにもよってお姫様の部屋に入り込んでしまったらしい。
姫なんだから護衛はすごいに決まっている。
(ここまで…かな。)
そう思っていると、
「姫は入浴中だ。」
「なんだ。じゃあ戻るぞ。」
足音が遠ざかっていき、人の気配が消える。
…本当に守る気あるのか疑いたくなるような行動だ。
まぁ俺としてはラッキーだけど。
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