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「こんなの姫なら…王族なら見慣れてるでしょ。城の汚い仕事はみんな奴隷がやってるんだもんね?なんでそんな見るの?」
俺が言うと、姫は目を見開いただけで相変わらず声を出そうとはしない。
「あぁ…もしかして…汚い仕事だからお姫様は知らないかな。奴隷に触れられて汚らわしいとか思った?」
姫は更に目を見開いて、激しく首を横に振る。
「別に本当のこと言ったって殺しやしないよ?王族が奴隷を汚らわしい存在だって思ってることは知ってる。さっきからしゃべらないけど、それだって奴隷となんか喋りたくないからじゃないの?」
なんだか僻んでるみたいな言葉しか出てこない。今までの思いを姫にぶつける。八つ当たりみたいな感じだな。
姫は一瞬目に涙を浮かべたけどグッと唇を噛んでうつむき、そのまま浴室を出ていった。
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