1814人が本棚に入れています
本棚に追加
/445ページ
「翼ァ‥ッグス‥ッ」
俺の腕をギュと握る璃捺菜の白い手が震えていた‥‥
俺は璃捺菜の頭を優しく撫でた。
“早く元気になればいいな”と思いながら‥
出来るだけ優しく‥優しく‥
ゆっくり撫でた。
「翼ァ‥‥ッウゥ‥ッグスン」
泣き顔を見られないように俯く璃捺菜‥
璃捺菜の前に座り自分の胸に璃捺菜の顔を押しつけて抱き締める。
「‥‥これで顔見えねぇから‥」
不器用な俺が気遣って言えた言葉はこれぐらいだった。
それぐらいしか‥‥
不器用な俺には思い浮かばなかった‥‥
最初のコメントを投稿しよう!