第一章 憧れの彼

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「葵、からかわないでよ!」 「別にからかってないってぇ~♪だってあたしは『男バスには…』って言っただけだよ~?」 頬を真っ赤に染めて膨れっ面をする私に、先ほど見せたようなニヤリ笑いをしながら、再び私をみる葵。その葵に言い返そうとしたその時、背後から声が聞こえた。 「宮瀬、これから体育館行くんだろ?よかったら一緒に行かねぇか?」 笑いながら話し掛けてきた彼こそが、私が一目惚れした先輩の泉水光輝先輩。高校3年生。 「い、泉水先輩…!」 突然、先輩が話し掛けてきたせいで、顔が真っ赤になり、びっくりしたような声をあげる私。 「そんなにびっくりしなくたっていいだろ?化け物が出た訳でもねぇし。」 「で、ですよね^^;」 先輩の言葉に苦笑して返すと、葵と明日香はもちろん、泉水先輩も一緒にの体育館へと向った。 体育館へつけば女バスと男バスで分けて練習をするから、葵や明日香とは別行動。 2人を見送るなり、早速私は男バスの中へと入っていき、部員の出席確認などを取るなど、マネージャーの仕事を始めた。
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