1709人が本棚に入れています
本棚に追加
/734ページ
―弥SIDE―
―――――…
―――――…
――――――…
―――――…ここはどこ？
辺りは黒一色の暗闇。
何も見えない。
不気味だ……。
『もうすぐだぞー…？』
「…………！」
後ろから声が聞こえ、そちらの方を素早く見る。
そこには光、映像。
声の主は背の高い男の人。
見た目から見て若い。
でも顔の表情が見えないから誰だかわからない。
でも………。
あたしはあの人を知っているような気がする。
『涼治さん、僕が運転します。』
次にでてきたのはさっきの男の人よりも若い男の人……。
鍵をチラチラ見せている。
笑顔の女の子。
でもやっぱりわからない。
みんなの表情が見えない。
でも…とても幸せそうだ…。
―――――ﾌﾟﾂｯ
「…………あれ？」
切れた………。
さっきの光と映像はどこにもない。
また暗闇が広がる。
そして――――…。
『………大丈夫ですか！？』
『今どけます！』
「な……なに？」
どこからかはわからない。
声がする。
でも映像はない。
ザワザワという音とともに聞こえてくるこの声。
―――…怖い
―――――…怖い
誰か
誰かだして
誰か――――…！
最初のコメントを投稿しよう！