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「……―っ!」
昨日のことが一気によみがえり、顔が赤くなる。
まだ昨日の熱が残っているようで、胸がドキドキしている。
…―正直、冷静でいられる自分が不思議で仕方ない。
それに…いつもと違う弥姉で怖かったけど…なぜか嫌じゃなかった。
――――…弥姉は俺とは正反対だ。
成績優秀、スポーツ万能。
綺麗だし、弟の俺から見ても本当にモテる人と断定できる。
そんな人が俺を弟だなんて思っていないとはどういう意味なのだろうか。
今まで誰かを好きになったこともなければ、付き合ったこともない。
だから自分はこういうことには、うとい。
相手の気持ちなんて超能力者じゃあるまいし、簡単に読み取ることなんてできない。
――…だから弥姉の考えていることなんてまったくわからない。
けど…。
陸斗はしばらく考え込んだあと、自分の服装を整え一階へと下りていった。
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