・嘘の強がり

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―弥SIDE― ――――カーンカーン 「――んー…!!やっと終わったぁ!!」 鐘の音が鳴り、弥は腕を上にあげ、体をのばした。 時間は午後六時。 今日の勉強はこれで終わりだ。 「疲れたー。でも今から夜ご飯だし!」 弥の隣りに座っている未来は、笑顔で言う。 「そだねー。夜ご飯楽しみだぁ!……って、あたし生徒会の仕事があった……。」 弥はぐったりとした表情で顔を伏せる。 こういう行事の生徒会は楽しいと思っていた。 ―――――が、実際は先生にこき使われてうんざりだ。 「あははっ!頑張ってね。じゃ、あたし先にみんなと食堂行ってるから!」 「あっ!ちょ未来――…!」 未来は席を立ち、他の友達と食堂へ行ってしまった。 見捨てられた………。 弥は心の中で呟く。 みんなよっぽどお腹が空いていたのだろうか。 クラスの仲間は誰一人いることなく、部屋の中は弥だけだ。 弥は寂しさを感じながら重い腰をあげ、席を立つ。 これから生徒会の仕事があるのだ。 嫌でも行かなければならない。 弥はため息をつくと歩きだし、みんなが向かった食堂へと行ったのだった。 ――――――… ――――… 「あー疲れた。」 弥はため息をつき、机に頬杖をつく。 ―――生徒会の仕事。 食堂の前に長机とイスを準備し、受付を作る。 そして、夜ご飯を食べにきた人に組、名前を聞き記録し食券を渡す。 ―――さっきまで大行列で、頭の中がパニックに陥っていたのだ。 しかし、今は暇なくらい人があまり来ない。 あと30分で終わる。 弥はチラチラと時計を見て早く時間が来ないかとそわそわしている。 「………おい、杉野。」 「………ん?」 隣りから声が聞こえ、弥は横を向く。 「……ごまかして終わらせない?俺疲れた……。」 「………だめだよ。まだ来るかもなんだし。」 隣りで一緒に受付をしていた生徒会副会長、早瀬守はダルそうに口を開いた。 弥はそれに対し、ビシッと言う。 決められたことは最後までちゃんとやり通したいタイプなのだ。
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