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―――――…
――――…
―――…
「――んの…ばかっ!今日の肝試しのことは全部あんたの頭の中に入ってるのよ!?」
「…………はい。」
―――――生徒会の4人以外いない食堂にて。
かんかんに怒っている夏希は弥にキツく説教していた。
弥は自分が悪いので何も言い返せずにいる。
「あんたがいなきゃ今日のこと何も話せないんだからね!全校の代表者として、ちゃんと自覚しなさい!」
「………はい。」
「朝ご飯だって、食べれたからよかったけど、あと3分でも遅れてたらぬきだったんだからね!それと―――…。」
「――…長谷川。もうそのへんにしといてあげよ。」
二人の様子を見ていた、生徒会会計の神楽久志は長谷川の腕を掴み、止める。
「―――そーだ。久志の言うとおりだ。杉野だって……なんか事情があるみたいだしな……。」
久志に続き、守が夏希の横に立って言い放つ。
その守の何か言いたげな表情と視線に弥はドキッとする。
―――なぜなら、昨日泣いてしまった所を見られてしまったからだ。
弥は昨日のことを思い出し、恥ずかしそうに俯く。
「なっ……!ん……まぁ…いいわよ。説教はここまで!次からは気をつけてね!」
「はっ……はぁ~い…。」
や……やっと終わった。
説教されてずっと正座だった弥はため息をついて、テーブルに座る。
他の三人も弥に続いてテーブルに座る。
「ふぅ……あと10分くらいしか打ち合わせできないね……。」
弥は時計を見て呟く。
―――――まぁ、あたしがもっと早く来てれば、一時間くらい長く打ち合わせができたんだが………。
「弥のせいでしょ。」
―――はい。自覚しています。
いまだに不機嫌そうな夏希は鋭く言い放ち、それに対し弥は心の中で反省する。
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