日常、そして始まり

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『電話を切った時点で貴女は……』   『死にますよ?』 私は握っていた電話に更に力を込めた。 何で電話を切ろうとしている事を知っているの…? まさか見られてる? 私は辺りを見回したがそんな気配はしなかった。 いや、そんな事より… 死ぬ…? 『電話を切った時点で貴女がゲームを拒否したと判断し、我々ゲーム責任者が貴女を“殺し”に参ります。』 更に彼女は続ける。 『貴女方に拒否権は無いのです。この電話を取った瞬間から、既にゲームは始まっているのです。 もし貴女が電話を取らなければ、実際殺しに伺いました。貴女の意思に関係無く。そう言う点では篠原様。貴女は“ついている”のですよ?』 「私が…ついてる…?」 『はい。貴女は選ばれた者。【あの方】によって…それでは電話を切って下さい。そして玄関の戸をお開け下さい…』
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