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「到着致しました。」
車が止まり、ドアを開く音が聞こえた。
私は腕を引かれ車から降りる。
そしてゆっくりと慎重に足を地面に着けた。
まるで何年もの間自分の足で立っていない様なそんな不思議な感覚だった。
少し足元がふらついたが直ぐに体制を立て直すと、目から布が外された。
目を開けると目の前には出会った時の様に彼女を真ん中にして黒ずくめの人達が並び、そして彼女達の後ろには大きな大きな門がそびえ立っていた。
「さぁ参りましょう。皆様お待ちです。」
彼女はまた執事の様にお辞儀をすると、そのまま指を鳴らした。
指を鳴らすと同時に、門は不気味な音を立てて開いていった…
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