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午前0時。
人々が寝静まる真夜中の国道。
静寂が引き裂かれる様な爆音を出して、1台の大型トラックが目的地を目指し走っていた。
そのトラックの辺りだけが昼間の様に明るくなっている。
荷台は多数のマーカーランプと素晴らしいペイントで飾られ、キャビンの上には鏡面仕上げしたステンレスで造られ、マーカーランプとアンドンで飾り付けされたシートキャリア。
車体のフロント・サイド・リアの各部にも鏡面仕上げしたステンレスで造られたバンパーが装着されて、圧倒的な重量感を醸し出していた。
きらびやかな電飾の中で、『龍翔丸』と書かれたアンドンが一際目立っていた。
運転している男の名は『田宮翔太』。
この田宮が駆る龍翔丸は、主に北信越地区を走り回ってる車だが、イベントの度にその勇姿を一目見ようと全国からファンが集まるぐらい、トラック愛好家に知らない者はない程の運転手とトラックであった。
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