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瀕死の重症を負った光星丸を放置してトラックに乗り込んだ孝雄だったが、怒りに任せて【命】を粗末に扱う事が出来なかった。
孝雄は携帯を取り出し、救急車の出動依頼をし、まだ閉じ込められたままの光星丸の方へと走っていった。
『おい、光星丸。生きてんのか死んでんのか?返事をしろよ。』
孝雄は光星丸に呼び掛けながら、救助に必要な道具が何かを考えていた。
その時、
『……うぅ……。た…孝雄か?……ぐっ……。』
と、光星丸が呼び掛けに反応してきた。
『ホントはよぉ~、助ける義理なんざぁ~ねぇ~んだけどよぉ。』
と孝雄は言うと、光星丸のトラックに装備されている油圧ジャッキをシートとハンドルの間にかけ、挟まっている足を引き抜くスペースを作った。
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