第13章 『激闘終演』

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風来坊2からの無線から2時間が経過した。 途中、何度か眠気に襲われた孝雄だったが、どうにか田宮達が捕われている港がある街までやって来た。 『もう少し…もう少しで総てが終わる…翔さん…輝さん…無事で居ろよ…』 孝雄は呟きながらアクセルを踏み込んだ。 田宮と山中の安否確認が最優先である孝雄にしてみれば、自分の疲労がどうとか、今回の一件の黒幕が誰であると言う問題は二の次なのだ。 数十分後、孝雄は田宮達が捕われている港に到着した。 しかし、この港のどこに田宮達が捕われているのかはまるで見当もつかない状態だった。 『クソッ…これだけ広い港で山ほどある倉庫の中から翔さん達を見つけるのは至難の技だ…』 孝雄はそう呟きながらも注意して辺りを見渡し、少しの違和感も見逃さないよう目を光らせた。 今までの疲労が集中力を途切れさせる… 『クッ…翔さん達はどこに居るんだ…』 気持ちばかりが焦り、何の手がかりもないまま時間だけが無情に過ぎていく。 『何故だ…こんなに必死に探してるのに何故手掛かり1つ無い…もしかして、この港に居ると言う情報はガセネタだったのか…』
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