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自分自身が桜だと気付いたのはいつだろう
そんな事は遠の昔に
忘れてしまった
微かに覚えているのは
たくさんの死体と地面に染み込む真っ赤な血
私はその血を吸って
生きて来た
時は戦国
人々は戦う駒としての
扱いを受けて来た
何の為に血を流すのか
何故、人間同士殺し合うのか…その訳を問う
しかし、答えの出ぬまま
、また寂しく花びらを散らす…
今日も無念を残して
死んで逝く人々に
つかの間の夢を見せる
一番楽しかった夢を
桜の花びらに乗せて…
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