257人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
秋、高校2年の9月
もう直ぐ前期の期末テストがありみんな気合を入れている。
だが、この俺
黒澤龍佑(くろさわりゅうすけ)
は、まったくやる気が出ない。
勉強ごときに一生懸命なるのなんてくだらない。
だからと言って部活熱心でもない。
学校なんかつまらない…
まあ、友達と話すのは楽しいけどな。
それ以外はつまらない。
「あーあ。何で学校なんかに来てんだろうな、俺は。」
そんな事を、俺の親友である
真田恭祐(さなだきょうすけ)
に話した。
恭祐はバスケ部であり、勉強は出来ないが部活熱心である。
「さあな。そんなに学校がつまらないか?部活を一生懸命やれば少しは楽しくなると思うぜ?」
俺は、恭祐の発言に対して
深いため息をついた。
「アメフトか?あんなの、あちこち痛くなるし、傷がアホみたいに増えるだけだよ。それに、いつ骨が折れたりするかわからないかなり危険なスポーツなんだよ。そんなものを一生懸命やったって、楽しくはならねぇよ。」
「そうか、部活がダメなのか… あっ!じゃあ恋人でも作ればいいんじゃねぇか?そうすれば、学校に行くのが楽しみになるだろ。」
俺は一瞬考えた。
恋人か…
それは良い考えかもしれないと一瞬だけ思った。
しかし今まで恋人なんて、一度もできたことがない。
それに、今は別に好きな人もいないしな…
「一瞬考えたけどパス。俺今好きな人いないし。それに、多分生活は何にも変わらねぇよ。」
「え~!!何でだよ!恋人できたら良いぞ!きっと毎日ウハウハだぞ。」
すると、授業開始のチャイムが鳴った。
みんな席につき授業が始まった。
つまらない授業が始まった…
最初のコメントを投稿しよう!