107人が本棚に入れています
本棚に追加
『ウェア・ウルフですって?』
女性の問いに、医師は頷いた。
『ええ…この森には、ウェア・ウルフが住み着いていましてね…
彼の父親も…彼の祖父も…
ウェア・ウルフを狩ろうとし…命を落としてますな…』
医師は、寝ているグラバーを見遣った。
『しかし…この男も運が良い、ウェア・ウルフを仕留めそこなったのに…一命を取り留めた訳ですからな…』
『そんなに…運が?』
『ええ…まるでウェア・ウルフが止めを刺さなかったような…そんな気がしますな…
とにかく…街の病院への転院をお勧めしますな…』
女性は医師の言葉に従い、その日の内に、グラバーを街の病院へ入れた。
最初のコメントを投稿しよう!