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グラバーは寝室の棚から拳銃を取り出し…ウェア・ウルフを追おうとした。
『グラバー!どうするつもり?』
エレナが血相を変えて聞いた。
『決まってる!奴を殺すんだ!』
『やめて!貴方も殺されてしまうわ!』
『生かしておけるか!娘を…サラを殺されたんだぞ!』
『だめ!!私…貴方まで失いたく無いの…お願い…やめてちょうだい!』
泣きながら必死に止めるエレナに…
グラバーは怒鳴る様に答えた。
『俺がやられるもんか!』
エレナは首を振りながら…言った。
『違う!貴方は二度と戻って来ない…
狼と一緒に森の中に帰ってしまうわ!
お願い…行かないで…』
『奴をこのままにしておくのか?娘の仇だぞ!!』
グラバーは、可愛い娘の仇を取りたい一心で言った。
しかし…エレナの答えは…
『子供なんて…またつくれば良いのよ!!!
お願い…行かないで』
だった…
『あ…』
これを聞いたグラバーは思った。
「俺とエレナは…価値観が違い過ぎる」
『あ…ああ……あ…』
彼は途端に取り乱し始めた。
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