第二話…死者に弔いの花束を……

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『多分…この辺りからだろうな…』 その男は、とある地方の海辺に、仕事で来ていた。 彼の仕事は新聞記者で… 人を捜すために…このうらぶれた、さほど見る物もない海辺の町に来ていたのだった。 しかし…それは雲を掴むような話だったので… 彼はおざなりの調査をした事にし… 2~3日遊んでから帰るつもりだった。 「まぁ…元々、雲を掴むような…見つけたらラッキーって感じの話だからな…編集長も解ってくれるだろ」 彼はそんな事を考えながら、海辺を歩いていた。 「ん?…あれは?」 男の視線の先には…崖があり… その上に黒い装束…まるで喪服のような服を着た、女性が立っていた。 その女性は、右手に持った花束を、海へと放り投げた。 花束は綺麗な放物線を描き…海の中に落ちて行った。 「ははーん…もしかして、親しい人でも亡くなったのかな?」 好奇心に駆られた男は、その女性の元へと、足を進めた。
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