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それは…奴の足跡と…食い散らかされた生き物…多分、鹿と思われるものの残骸だった。
そして…その残骸はまだ温かく…殺されてまだ間もない事を示していた。
猟師はそれを見て、足跡の続く方向へと足を進めた。
「畜生…犬さえ無事だったら…」
嗅覚と優れた知覚能力を持つ、犬が殺された事を…彼は悔やんでいた。
犬が健在なら、彼の追跡ももっと楽だった事は間違いないし…
少なくとも、風上からの危険を察知する事も…可能であるはずだった。
そして、彼が追う、敵が…何故犬を殺したのかも…
その一点にあった。
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