始まりは……

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 ゆっくりと、一人だけでいる少女を見る 席に座って一点を見つめる――…青木由香  一人だけ……いや、一人しか居ないのだ なにせ、あのとき…… 「一人だけ帰ってこれたんでしょ?」 「他の人たちは?」 「行方不明……」  ちょこん、と座って俯く由香 それに気づいた担任の先生は出席簿を抱いて由香の元へ  俯く由香の目線に合わせようと、少し腰を曲げて優しく話す .
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