憧れと苦悩

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「そうなんですね……。でも今、桜井さん自分の事を遠まわしに誉めましたね? クスッ……桜井さんはナルシストです」 何を言うと思いきや……馬鹿にされたよ。僕っ仔に。女子に。 「お前なぁ……」 しかも鼻で笑われたよ。……もしかして、さっき廊下で散々バカにしたお返しなのか? 「フフフ……」 ほらみろ。あゆにも笑われちまったじゃねーか……。 はぁ……何なんだコイツ……。 「キョウ、そろそろ俺たちは消えるから。後は頑張ってね~」 「はぁ?お前は何を……!」 竜が言った意味が今分かった。目の前には別れ道。俺と竜たちはここで別れるのだ。 「じゃ、また明日。キョウ、西野さん」 「バイバーイ、二人とも~」 竜とあゆが行ってしまった。取り残された俺と西野。多分だけど竜が頑張れ、と言った理由は…… 「家まで送っていってやるよ」 考えすぎだった。なんて事にならないと良いが……。
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