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「気が向いたらその内話してやる」
多分話すことはねーけどな。
「フフフ。俺には嘘は通じないぞ?」
竜はそう言い疑いの目をこちらに向けている。
「お前……読心術を会得しているのか!?」
おふざけ半分で竜に聞いてみた。
「君相手の読心術なら会得しているよ」
なんて奴だ……。
俺の考えが筒抜けじゃないか!
「だったら竜。今俺は何を考えている?」
「そうだねぇ。周りのギャラリーがうるさいから早く帰りたい。かな」
完璧だ……。もう竜に隠し事は出来ない。俺の自由は何処へ……。
「お前の答えは完璧だ。さっき怒鳴ったにもかかわらず、また騒ぎ出したからな。……だが竜よ。あまり心は読まないでいただきたい」
「わかったよ。俺もあんまり読みたくないし。つか読ませないでね」
読ませないでね……と言われましても、俺はどうすれば……。
「それと帰るのはもう少し待って。あゆがすぐ来るはずだから」
あぁ。あゆ待ちな……。
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