第二章 武蔵攻め前夜

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~躑躅ヶ崎館にて~ 北条軍わが領内に向けて出陣、兵力第一軍、第二軍あわせて25000!という情報が入り、ここ躑躅ヶ崎館では緊急軍議が開かれていた。 「近いうちに北条を攻めようと思っていたがまさか先手をうたれるとは」信玄が苦笑しながら言った。 「ですが、手間が省けていいじゃないですか」 「そう、飛んで火に入る夏の虫とはこのことをいうのだな」山本勘助、山形昌景、二人の言葉に集まった武将達が笑った。 「しかし、対策はあるのですか?」小山田が真面目な顔をして言った。 「どうじゃ勘助、もう出来ておるのだろ」 「ハハハ、お館様には敵いませんな。いかにもそうです、真田昌幸、真田幸村、秋山信友の三名に岩付城を攻めるように言いました」 「やはりそうか!明日明朝出陣だ兵を揃えろ」 「ははっ」自信に満ちた顔をしながら武将達は自分の城へ帰っていくのであった。
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