第1章 招待状 ~僕と電波のいい旅夢気分~

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  突然のインターホンに体がビクッと硬直する。 どうしょう…? 絶対にあの紙に書いてあった係員の人だよな……。 金、全額ではないとは言え使っちゃったし、今更行きませんとも言えないしなぁ……。 ピンポーン 中々出てこない僕を急かすかのように、再び押されるインターホン。 恐ろしい。 このドアの向こう側にいる人が誰なのか、どんな人なのか分からない分、余計恐ろしい。 もし、体中傷だらけのヤ〇ザみたいな人だったらどうしょう。 勝手な想像がどんどん膨らみ、頭の中を埋め尽くして行く。 恐ろしや。恐ろしや。 ロシアの殺し屋恐ろしや。 ピンポーン そして、三度目のインターホン。 もう、こうなったら居留守だ!居留守しかない!!それ以外に僕の生きる方法は…… 「あれぇ~?いないんですかぁ~? おっかしいなぁ…ポストに封筒は入ってなかったのに……」 …あれ? 女の子の声? 聞こえて来たのは想像していた野太いドスの利いた声ではなく、若い女の子の実に可愛らしい声だった。 僕は迷わず、彗星の如き速さで扉を開けた。  
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