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「あーっ!出てきたぁ! こんばんは。お迎えに来ましたよ!」
扉の前にいたのは背の低い、華奢な体つきの女の子だった。
くりくりしたおめめからはえる長い睫毛に、薄い桃色のふんわりした猫っ毛。将来に期待なお胸や頭の上に浮かぶ光の輪っか、背中に生えた真っ白な羽。
おぉ! まさしく天使だな、このばかやろー。
「えーと、もう準備は大丈夫ですか? 大丈夫でしたら、早速集合場所に……」
舐めまわすように少女を見つめる僕の目線に耐えられなかったのか、彼女は僕にそう尋ねてきたのだが……、
準備? 心の準備がまだに決まってんだろ、この馬鹿えんじぇう!
「3つだ。3つ質問がある。」
「…はい?何ですか?」
「お前は生物学上におけるホモサピエンスか? スリーサイズは? ホモサピエンスだとしたらそれはコスプレか? 恥ずかしくないのか?こんな真夜中にそんな格好してて? 少なくとも、お前の両親はまず間違いなく悲しんでるぞ? 分かったら謝れ!いいから今すぐ親に謝って来い!そしたら集合場所とやらに言ってやるから!! どうせ東京ビックサイトだろう!?」
口を半開きにし、目をぱちくりと瞬かせた少女の表情から自分が主導権を握った事を把握する。
ふ、思い通り!!
さぁ、混沌の幕開けだ。
カオスソーサラーと言われた僕の、いや、もう一人称俺でいいや。
俺の力、魅してやる!
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