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「全く、もういい!面倒くさいです!強制連行です!あなたが悪いんですからね!?」
そう言うと、パティはおもむろに重厚な黒い光を放つ物体を取り出した。
まさか、あれは…チャカ?
パティはその黒い物体を俺の方へ向けると、ガチャリという音を立てて何かを引いた。
「えーと、これはデザートイーグル?とかいうものっそい武器です。眉間ぶち抜かれたくなかったらついて来て下さい。」
…デザートイーグル!? 馬鹿な!そんなものが何故日本に!?
こいつ、電波の癖に物騒な物持ってんじゃねーよ!
え?もしかしてあれ本当にデザートイーグル? え、嘘マジすか? てゆーかデザートイーグルって何? どんなんだったっけ?あれ? つーか何この状況?馬鹿じゃないの?死ぬの? あれ?
ゴリ、という音と共に、眉間に銃口を突き付けられる。視線だけを動かしパティの顔を見ると、角度のせいだろうか、少し微笑んでいるように見えた。
…お父さん。お母さん。犬のポチ。猫のタマ。ハムスターのピカチュウ。
今までありがとう…。
鈴虫の鳴き声しか聞こえない、静かな暗い暗い闇の中で、パァンと乾いた音が鳴り響いた。
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